過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群(IBS)
監修者 根本 陽介

監修者
根本 陽介

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検査で異常なし、でもお腹が苦しい。過敏性腸症候群(IBS)との上手な付き合い方

「お腹の調子が悪いけれど、胃カメラや大腸カメラをしても異常が見つからない」。

そんなもどかしい思いをしている方は、実は非常に多く、日本人の約10人に1人がこの症状に悩んでいると言われています。

かつては「気のせい」や「お腹が弱いだけ」で片付けられていたこれらの症状ですが、現在は過敏性腸症候群(IBS)という立派な疾患名がつき、少しずつ治療の選択肢も増えてきました。

過敏性腸症候群(IBS)とはどんな病気?

IBSは、大腸の粘膜にがんや炎症といった「目に見える異常」がないにもかかわらず、腹痛を伴う下痢や便秘が長期間続く病気です。

最大の特徴は、「便を出すと痛みが和らぐ」ということ。

胃腸そのものが壊れているのではなく、腸の「動き」をコントロールしている自律神経が乱れたり、腸が刺激に対して過敏になったりすることで起こります。

なぜ「お腹の誤作動」が起こるのか? ── 脳と腸の深い関係

なぜ、腸そのものに傷がないのに痛むのでしょうか。そこには「脳腸相関(のうちょうそうかん)」という仕組みが深く関わっています。

  • 脳からの指令ミス: ストレスや緊張を感じると、脳から腸へ信号が送られます。IBSの方はこの信号が過剰に伝わり、腸が激しく動きすぎて下痢になったり、逆に動きが止まって便秘になったりします。
  • 腸の知覚過敏: 普通の人なら気にならない程度のわずかなガスや便の刺激を、IBSの腸は「激痛」として脳に伝えてしまいます。
  • 負のループ: 「またお腹が痛くなったらどうしよう」という不安自体がストレスになり、さらに症状を悪化させるという悪循環に陥りやすいのがこの病気の辛いところです。

あなたはどのタイプ? 主な4つのパターン

IBSは、便の形状によって大きく4つに分類されます。

  1. 下痢型: 突然の激しい腹痛と下痢。男性に多く、外出や通勤が困難になることも。
  2. 便秘型: お腹が張って苦しく、便が硬くて出にくい。女性に多い傾向があります。
  3. 混合型: 数日おきに下痢と便秘を繰り返します。
  4. 分類不能型: ガスが溜まりやすい、お腹が鳴るなど、上記に当てはまらないタイプ。

現実的な治療と「完治」への考え方

まず大切なのは、大腸カメラ検査などで「炎症性腸疾患や大腸がん」が隠れていないかをしっかり確認することです。その上で、IBSの治療が始まります。

お薬によるアプローチ

  • 腸の動きを整える薬: セレキノンやコロネルなど。
  • 下痢・便秘専用の薬: イリボー(下痢型)やリンゼス(便秘型)など、近年効果の高い新薬が登場しています。
  • 漢方薬: 体質から改善を図る場合に、非常に有効な選択肢となります。

正直にお伝えしたいこと:症状が「治りきらない」ケース

ここで一つ、正直にお伝えしなければならないことがあります。IBSは、がんや感染症のように「薬を飲めば数日でスッキリ完治する」という病気ではありません。

中には、生活習慣を見直し、いくつものお薬を試しても、なかなか症状がゼロにならない「難治性」の方がいらっしゃるのも事実です。

目標は「症状を完全に消し去ること」に固執しすぎず、「薬や生活の工夫で、日常生活に支障がない程度までコントロールすること(寛解)」に置くのが、心を守る上でも大切です。

今日からできる! 腸をなだめるセルフケア

お薬と同じくらい、生活の工夫が大きな力を発揮します。

  • 低FODMAP(フォドマップ)食: 腸で吸収されにくい特定の糖質(小麦、牛乳、豆類など)を控えることで、ガスの発生や腹痛を抑えられる場合があります。
  • リズムを整える: 朝、一杯の水を飲む、決まった時間にトイレに行くといった習慣が、自律神経を安定させます。
  • 「逃げ場」を確保する: 「痛くなったら途中で電車を降りてもいい」「ここにトイレがある」と把握しておくだけで、脳の緊張が和らぎ、不思議と症状が落ち着くことがあります。

結びに:一人で悩まず、一緒に「落とし所」を探しましょう

過敏性腸症候群は、命に関わる病気ではありません。

しかし、あなたの「自由な行動」や「自信」を奪ってしまう、非常に厄介な病気です。

「たかが腹痛で病院なんて」と思わないでください。当院では、患者様のお話をじっくり伺い、内視鏡検査で安心を確認した上で、少しでも毎日が楽になる「落とし所」を一緒に探していきます。

お腹のことを気にせず笑える日を、一つずつ増やしていきましょう。

大圃クリニックの

消化器内科(胃腸科)

大圃クリニックの消化器内科(胃腸科)

地域に寄り添い、79年。

専門医複数名在籍

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下館駅から徒歩4分駐車場完備

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土曜日12:30まで診療

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  • 日本消化器外科学会 認定医,日本外科学会 認定医,日本医師会 認定産業医,日本医師会 認定健康スポーツ医 大圃 弘

茨城県筑西市にある大圃クリニックは、内科認定医・内視鏡専門医在籍。お腹の痛みが胃や腸に関連していると思われる場合や、内視鏡検査をご検討の方はお気軽にご相談ください。

下館駅北口から徒歩4分で駐車場20台完備。土曜日診療可能。

患者さんの症状に応じてX線検査、腹部超音波検査、内視鏡検査など適切な検査と最適な治療を提供しております。

0296-21-0123 [午前]9:30~12:30[午後]14:30~18:00 [休診日]木曜、土曜午後、日曜、祝日
記事の執筆・監修者プロフィール
大圃クリニック

医師

根本 陽介

高校生まで茨城県で育ち、県内の病院で内視鏡検査を中心に診療を行ってきました。
現在は消化器分野の診療を担当しています。 胃や大腸の症状をはじめ、幅広い消化器のお悩みに対応し、毎日内視鏡検査を行っております。

「少し気になる」「検査が不安」といった段階でも、安心して相談していただけるよう、丁寧でわかりやすい説明を心がけています。
地域の皆さまにとって、身近で頼れる存在を目指しています。

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