母斑とは？

母斑は皮膚の一部に生じる隆起や変色です。母斑にはアザやほくろが含まれ、大きさや原因によって分類されます。

母斑は自然治癒するものもありますが、一部はレーザーや切開術などの外科治療が必要です。また、放置するとがん化するものもあるため、早い段階での原因特定が適切な治療につながります。母斑による見た目の変化が気になる場合は、美容外科やクリニックでのアプローチが有効です。

母斑の代表的な種類

母斑の主な種類は以下のとおりです。

色素性母斑

色素性母斑はいわゆるほくろです。メラニンの過剰生成によって発生します。大きさや形状は様々で、大きすぎるものは巨大色素性母斑と呼ばれます。

成人の場合、ほくろの直径で20cm以上が巨大色素性母斑の診断基準です。極端に大きすぎるほくろはがん化する可能性があるため、レーザー治療や切開術による除去が選択されます。

扁平母斑

皮膚の表面に扁平に広がっているように見える母斑です。ほくろのように隆起しておらず、薄い茶色に見えるのが特徴です。がん化のリスクはなく体への影響もありませんが、見た目が気になる場合はレーザー治療による除去が検討されます。

扁平母斑のうち、生まれつきのものは先天性扁平母斑と呼ばれます。先天性扁平母斑も健康面への影響はありません。ただし、発生部位によってはサイズが大きく目立ちますので、見た目が気になる場合は皮膚科や美容外科でのレーザー治療がおすすめです。

脂腺母斑

顔や頭部にできやすい母斑です。皮脂を分泌する脂腺に異常が起きることで発生します。

乳幼児のうちに発見されることが多く、年齢が上がるにつれて次第に大きくなり腫瘍化する可能性がありますので、成長段階での除去が必要です。脂腺母斑の治療には、外科的な切除やレーザー治療が選択されます。

蒙古斑

アジア人の多くに見られるアザのような母斑で、主に新生児のおしりの上あたりに発生するのが特徴です。皮膚の真皮層に発生すると青色に見え、表皮層にできると茶色に見えます。

蒙古斑がおしりや背中、腰以外の部分に発生したものが異所性蒙古斑です。どちらも小学校入学あたりまでには自然消滅することがほとんどで、治療の必要はありません。

母斑はどのように判断するのか

母斑のほとんどは無害ですが、一部は将来的に腫瘍化するリスクがありますので、外科治療による除去が必要です。

特に、巨大色素性母斑は放置するとがん化する可能性があります。通常のほくろと違って表面が硬かったり痛みが伴ったりする場合は、腫瘍の可能性がありますので、早い段階での治療を検討しましょう。

また、腫瘍化のリスクが低くても見た目が気になる場合は、レーザーや切開術などで安全に除去できますので、皮膚科の専門医への相談をおすすめします。

母斑治療は何科がおすすめ？

母斑治療は皮膚科や美容外科で受けられます。それぞれ特徴がありますが、母斑の根本原因を取り除きたい場合は皮膚科の受診がおすすめです。