大腸カメラとは？

大腸カメラは、肛門から小型CCDカメラ搭載の細い管を挿入することで大腸の粘膜や盲腸にかけての健康状態をチェックし、病変を発見する検査です。大腸内視鏡検査とも呼ばれます。

大腸カメラ検査では以下のような疾患の発見が可能です。

• 大腸がん
• 大腸ポリープ
• クローン病
• ベーチェット病

大腸カメラを受けることで腫瘍性の疾患だけでなく、クローン病やベーチェット病など幅広い疾患を発見できます。上記の疾患は年齢とともに発生リスクが高まるため、定期的な検査による健康チェックが重要です。

検査を受ける年齢やタイミングは？

大腸カメラ検査は基本的に40代以上から推奨されています。大腸がんやポリープは40代以上から発生リスクが高まるため、大腸カメラによる継続的な異常のチェックが重要です。

また、30代以下であっても下記の項目に該当する場合は、ただちに検査を受けることをおすすめします。

• 便潜血検査で陽性と診断された（血便が出ている）
• 便秘や下痢がひどい
• 腹部の膨満感が強い
• 貧血を短期間で繰り返す
• 大腸カメラ検査の経験がない

大腸がんの多くが血便や貧血、膨満感から発見されます。特に、大腸がんにともなう貧血や血便を長期間放置すると症状が進行しますので、早期の治療が欠かせません。30～40代にかけてお腹の調子が悪いと感じたら、早い段階で大腸カメラ検査を検討しましょう。

検査の流れ

標準的な大腸カメラ検査は以下の流れで行われます。

• 前処置
• 検査
• アフターケア

前処置とはあらかじめ大腸内に溜まった便を排泄し、検査をスムーズに行うためのプロセスです。前処置では一定量の下剤を服用することで排便を促し、腸内を空にします。

下剤は基本的に前日から服用しますが、一部のクリニックでは当日から服用したり負担の少ない錠剤による下剤が処方されたりする場合もありますので、事前に詳細を確認しましょう。

検査前には点滴などによる麻酔がかけられ、施術に移ります。施術そのものは10～15分程度で終了し、痛みもほとんどありません。検査後は麻酔が切れるまで30分～1時間程度静養し、医療スタッフによるアフターケアが行われます。検査について不安や疑問があれば、事前の問診の段階で相談しましょう。

検査における注意点

大腸カメラ検査では、前処置として下剤を服用し、大腸内の便を排泄します。その際、下剤の効果が切れるまでは頻繁に強い便意を感じるため注意が必要です。検査当日、自宅で下剤を使用する場合はタイミングを計算して服用しましょう。

また、経口による血糖降下剤などで糖尿病を治療している場合は、副作用によるトラブルが考えられるため、医療スタッフへの事前相談が不可欠です。