生活習慣病

生活習慣病
監修者 大圃 弘

監修者
大圃 弘

資格

  • 日本消化器外科学会 認定医
  • 日本外科学会 認定医
  • 日本医師会 認定産業医
  • 日本医師会 認定健康スポーツ医

生活習慣病とは不規則な生活習慣が原因で起こる病気の総称です。加齢とともに発症リスクが高まるため、「まだ若いから大丈夫」と思われている方も多いことでしょう。しかし、生活習慣病は若者が発症する可能性も十分にあります。

また、ご自身で予防ができる病気でもあります。本ページでは生活習慣病の予防法も説明していますので、生活習慣病を改善するためにも予防するためにもぜひご参考にしてください。

大圃クリニックの

生活習慣病治療の特徴

  • 日本内科学会 認定内科医が在籍
  • 内科から胃腸科、形成外科、皮膚科など幅広い診療科目に対応できるので、症状に応じて適切な診察が可能
  • 女性医師が在籍
  • 土曜日も診療可能

当院の生活習慣病治療

当院の生活習慣病治療では、薬物療法・栄養指導・運動療法・ストレス管理・定期検診に対応しています。生活習慣病の原因は一人ひとり異なるため、十分なカウンセリングを行った後、医師によって適切な治療計画を立案いたします。生活習慣病を改善するためには、日常生活の改善が欠かせません。

しかし、今までの日常生活をガラッと変えることは簡単なことではなく根気が必要です。そのため、治療中に不安や苦痛に思うことがありましたら、お気軽にご相談ください。
患者さまと二人三脚で治療に取り組むために、スタッフ一同サポートいたします。

大圃クリニック院長

大圃 弘

当院は生活習慣病の治療だけでなく、予防にも力を入れています。生活習慣病を発症していない方も、将来的な健康のために予防に取り組みましょう夫婦や家族で一緒に取り組むのもおすすめです。

生活習慣病に関するお悩み、相談事がありましたら、当院までご来院ください。

生活習慣病の疾患

生活習慣病とは、食習慣や運動習慣、喫煙・飲酒などの日常生活の習慣によって発症・進行する病気です。高血圧や糖尿病などさまざまな病気が含まれています。
生活習慣病は、自覚症状がなく進行することが多いため、健康診断などで発覚することも少なくありません。

発覚した時には重症化していた…というケースもあります。早期発見・早期治療を行うことで重症化を防げますが、早期発見するためには生活習慣病の特徴を理解しておくことが大事です。
また、体調が悪くなくても定期検診を受診する習慣をつけ、異常がないか確認することも大切です。

糖尿病

糖尿病は血糖値が高い状態です。健康な状態であれば、食事を摂ったり糖分を含むジュースを飲んだりすることで血糖値が高くなります。そして、膵臓で作られるインスリンによって高くなった血糖値を下げバランスを調整します。

しかし、糖尿病の方の場合はインスリンが分泌されない、もしくは分泌量が少ないために血糖値を下げられず慢性的に血糖値が高い状態です。日本人の糖尿病の約95%は生活習慣病が原因の2型糖尿病であることが明らかになっています。

糖尿病を発症した場合に適切な治療を受けず、血糖のコントロールを行えていないと、血管が損傷され続け、心筋梗塞や脳卒中、狭心症などを発症する恐れがあります。

生活習慣との関係

  • 食生活
    糖質や脂質を摂取しすぎたり、高カロリーの飲食物を摂取したりすることで血糖値が上昇し、糖尿病リスクが高まります。
  • 運動習慣
    運動不足だとインスリンの働きが低下するため、血糖値を下げられず糖尿病リスクが高まります。
  • ストレス
    ストレスが溜まると、血糖値を上昇させるホルモンが分泌されるため、糖尿病リスクが高まります。
  • 喫煙
    喫煙は、血糖値を正常値に戻すために過剰なインスリンが必要となる「インスリン抵抗性」を悪化させます。インスリンの働きが十分でないために、糖尿病リスクが高まります。
  • 睡眠
    睡眠不足や不眠状態は血糖値を上げる作用が働くため、糖尿病リスクが高まります。

脂質異常症(高脂血症)

脂質異常症(高脂血症)とは、血液中の脂質が多すぎるため、血液がドロドロの状態になっている病気です。
適切な治療を受けなければ、血液中の脂質がどんどん溜まり、動脈硬化を引き起こします。

脂質異常症の主な治療法は、生活習慣の見直しと薬物療法を同時に行うことです。特に食生活を改善し、適度な運動を取り入れることで血中脂質を下げることを促します。

生活習慣との関係
  • 食生活
    脂肪や糖分が多く含まれる食事は、LDLコレステロールや中性脂肪を増加させ、脂質異常症リスクが高まります。
  • 運動習慣
    運動不足の状態は、HDLコレステロールが減少するため、脂質異常症が悪化しやすい傾向にあります。
  • 喫煙
    喫煙は中性脂肪を増加させ、HDLコレステロールを減少させることが明らかになっています。

高血圧

血圧測定時に最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。最高血圧と最低血圧のどちらかだけが超えている場合も高血圧の診断がおります。
高血圧の原因は、肥満・偏食・ストレス・運動不足などの生活習慣が深く関係しているケースがほとんどです。

稀に頭痛やめまい症状が出る程度で、ほぼ自覚症状がないため、気付かないうちに悪化してしまうことも少なくありません。
高血圧を放置すると、動脈硬化が進行し、脳卒中や心臓病などの重篤な合併症を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。

生活習慣との関係
  • 食生活
    塩分の過剰摂取によって体内の水分量が増え、血圧が上がります。
  • 運動習慣
    運動量が不足していることで、血流が悪くなったり血管機能が低下したりしやすく、高血圧を引き起こします。
  • ストレス
    ストレスが溜まると、交感神経が刺激され、血圧が上昇します。
  • 喫煙
    喫煙によって血管が収縮するために血圧が上昇します。

高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症とは、血中の尿酸値が高くなる病気で「痛風」とも呼ばれます。高尿酸血症が悪化すると、尿酸が固まって関節の中で結晶となり、痛みや腫れを引き起こして激痛が生じます。激痛は数日にわたって続くため、日常生活に支障が出ることもあるでしょう。

高尿酸血症の主な原因は、食べ過ぎや飲み過ぎ、ストレスによって腎臓の尿酸排泄処理機能が間に合わなくなってしまうことです。高尿酸血症患者は、脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクも高いため、早めに生活習慣を見直したほうがよいでしょう。

生活習慣との関係
  • 食生活
    プリン体や果糖が多く含まれる食品を過剰摂取すると、尿酸値が上昇します。
    ビールにもプリン体は多く含まれているため、量は控えたほうがよいでしょう。
  • 運動習慣
    運動不足による肥満状態になると、尿酸の生成を促すとともに排出が阻害されるため、高尿酸血症のリスクが高まります。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に加えて、高血圧・血糖値が高い・HDLコレステロールが低いもしくは中性脂肪が高い症状が2つ以上当てはまる場合に診断される病気です。
内臓脂肪が蓄積すると、アディポサイトカインという物質が異常に分泌されます。

その結果、動脈硬化が進行し、脳卒中や糖尿病などの合併症を発症するリスクも高まります。メタボリックシンドロームは生活習慣病の代表的な疾患であり、日常生活の見直しが必要な病気です。

生活習慣との関係
  • 食生活
    高カロリーの食事や高脂質の食事などの食生活の偏りや、食べ過ぎは内臓脂肪が蓄積する原因となるため、メタボリックシンドロームのリスクが高まります。
  • 運動習慣
    運動が不足していることで、内臓脂肪が蓄積され、メタボリックシンドロームのリスクが高まります。適度な運動を取り入れることが大切です。
  • 喫煙
    喫煙によって血管が収縮するため、動脈硬化が促進し、メタボリックシンドロームのリスクが高まります。

動脈硬化症、心筋梗塞、脳卒中など生活習慣病に続発する合併症

生活習慣病を発症してから適切な治療を行わずに放置していると、合併症にかかる恐れがあります。主な合併症には、動脈硬化症・心筋梗塞・脳卒中など命に関わる疾患があります。
これらの疾患が進行するのを防ぐためには、定期検診を受け、早期発見・早期治療に取り組むことが大切です。

生活習慣病と合併症のリスクについて

日本人の死亡原因の多くはがんや脳卒中、虚血性心疾患などの循環器病といわれています。この循環器病のほとんどは生活習慣によるものです。
生活習慣病の1つである慢性腎臓病(CKD)は循環器疾患のリスクを高める恐れがあるため要注意です。

そして、知らぬ間に進行し、肝がん・肝硬変を引き起こす恐れがある非アルコール性脂肪性間疾患(NAFLD/NASH)にも気をつけなければなりません。

慢性腎臓病(CKD)

慢性腎臓病(CKD)は糖尿病よりも怖い病気といわれています。慢性腎臓病(CKD)は3ヶ月以上何らかの腎障害が継続している場合に診断される病気です。
しかし、多くは自覚症状がなく、尿蛋白が出ていたり腎機能異常があったりすることで発覚します。

そのため、病院で検査を受けなければ気付かずに進行してしまう方も多くいるのが現状です。また、腎臓が悪いと心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まりますが、腎臓が悪くなり透析治療を始めるよりも、その前に心臓病や脳疾患で亡くなる人の方が圧倒的に多いことも明らかになっています。

腎機能低下は、糖尿病よりも心臓病や脳疾患のリスクが高まるため、特に注意が必要な病気です。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD/NASH)

非アルコール性脂肪性間疾患(NAFLD/NASH)は、過度のアルコール摂取やウイルス感染によるものではない肝臓の病気のことです。自覚症状がないことが特徴で、肝炎の状態が続くと肝硬変になりやすく、さらに進行することで肝臓がんや肝不全など命に関わる危険があります。

肥満やメタボリックシンドロームが原因で発症しやすく、さらに糖尿病や脂質異常症があると悪化しやすい傾向があります。非アルコール性脂肪性間疾患(NAFLD/NASH)を予防するためには、まずは肥満・メタボリックシンドロームを改善することが必要です。

生活習慣病の治療方針

生活習慣病の治療で最初に行われるのは、生活習慣の見直しです。いくら病気の治療をしても、不摂生な生活を改善できなければ再度発症する可能性が高いためです。生活習慣の見直しには、食事療法や運動療法を取り入れます。

1ヶ月ほど生活習慣の見直しを継続し、その結果、血圧が高い状態などが改善しなければ薬物療法も同時に行います。生活習慣病の状態や症状は一人ひとり異なりますので、患者さまの状態に適した治療を行うことが何よりも大切です。

生活習慣病を予防するための5つのこと

生活習慣病は生活習慣を見直すことで予防が可能な病気です。予防を心がけることで、心身ともに健康な状態を維持できます。
ここでは、今日から今すぐ取り入れることができる5つの予防法について紹介します。

生活習慣を見直すためには予防法を継続して行うことが大切です。無理をしてしまうとストレスに感じ、継続できないことも多くあります。継続できなければ生活習慣病の予防につながりませんので、無理のない範囲でできることから行動に移してみましょう。

予防法1:禁煙する

たばこの煙には7,000種類もの化学物質や、250種類もの有害物質、多くの発がん物質が含まれており、さまざまな疾患の原因となっています。日本国内における喫煙による年間の死亡者は12〜13万人で、受動喫煙による年間の死亡者は15,000人です。
これほど喫煙は多くの健康被害を及ぼしますが、「今さら禁煙しても意味があるのかな…」と思われる方も多いでしょう。

禁煙を決意するのに遅すぎることはありません。35〜40歳で禁煙した場合は喫煙前の余命を取り戻せますし、50歳の場合は6年、60歳の場合は3年寿命を延ばすことが可能といわれています。

予防法2:適度な運動を取り入れる

身体活動量が多いほど、糖尿病や脳梗塞、心筋梗塞などの生活習慣病を発症するリスクが低くなるといわれています。身体活動量が多いと、エネルギーを消費し内臓脂肪が燃焼されます。その結果、内臓の働きが活発化し、糖・脂質の代謝の促進、肥満防止、血圧の状態の改善が可能になるからです。

また、適度な運動は免疫機能の向上にもつながります。免疫機能が高まることで風邪やインフルエンザなどの感染症を防ぎ、健康を維持できます。

予防法3:1日7時間程度の睡眠を確保する

生活習慣病を予防するための適切な睡眠時間は7〜8時間といわれています。睡眠時間が不足していると、交感神経が刺激され血圧が上昇する恐れがあります。また、インスリンの働きが悪化するために糖尿病のリスクも高まります。

ただし、適切な睡眠時間は個人によって異なるため、1日7〜8時間というのはあくまで目安にするとよいでしょう。日中に眠気や疲労感を感じない、ご自身の最適な睡眠時間を確保することが大切です。

予防法4:適正な体重を保つ

健康的な体重を保つことはあらゆる病気を予防するうえで重要です。肥満は糖尿病や高血圧などのリスクが高まることはよく知られていますが、過度なダイエットによる痩せすぎも健康上よくありません。貧血や免疫力の低下を引き起こす可能性があります。

適正な体重を保つためには、ご自身にとって最適な体重を知ることから始めましょう。BMI 22の標準体重が最も生活習慣病リスクが低い状態といわれています。

ご自身の標準体重を知るために、以下の式で計算してみましょう。

標準体重=身長(m)✖️身長(m)✖️22

(計算例)身長が160cmの人の場合、標準体重は56.32kg
1.6×1.6×22=56.32

予防法5:バランスの整った食事を心がける

生活習慣病を予防するための基本となるのが食事です。規則正しい食事はもちろんのこと、栄養バランスの整った食事も心がけましょう。近年では外食が増えて、栄養に偏りが出ている方も少なくありません。
外食が悪いわけではありませんが、栄養に偏りが出ないよううまく取り入れるようにするとよいでしょう。

バランスの整った食事をとるためには、主食・主菜・副菜・汁物を用意することをおすすめします。使用する食品の数が増え、多くの栄養を摂取することができます。

まとめ

生活習慣病は加齢とともに発症リスクが高まりますが、若ければ発症しないわけではありません。不規則な日常生活をおくっていれば若い方でも発症する可能性はありますので、年齢問わず気をつける必要があるでしょう。

また、生活習慣病は予防することで回避できる病気です。当院では、患者さまの健康を保つために生活習慣病の予防にも力を入れています。栄養バランスが整った食事をとるための栄養指導や、適度な運動を取り入れる運動療法など、患者さま一人ひとりに適した治療を提供しています。

生活習慣病でお悩みの方はもちろん、予防を意識している方も当院までご相談ください。

大圃クリニックの

生活習慣病治療

大圃クリニックの生活習慣病治療

地域に寄り添い、79年。

専門医複数名在籍

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在籍

下館駅から徒歩4分駐車場完備

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駐車場完備

土曜日12:30まで診療

土曜日
12:30まで診療

  • 日本消化器外科学会 認定医,日本外科学会 認定医,日本医師会 認定産業医,日本医師会 認定健康スポーツ医 大圃 弘
  • 日本外科学会 外科認定医,日本外科学会 認定登録医,日本医師会 認定産業医 大関 美穂
  • 日本内科学会 認定内科医 大圃 研,根岸 良充,伊藤 洋平

茨城県筑西市にある大圃クリニックは日本内科学会 認定内科医が在籍で、女性医師在籍でデリケートなお悩みも安心してご相談いただけます。

内科から胃腸科、形成外科、皮膚科など幅広い診療科目に対応できるので、症状に応じて適切な診察が可能。下館駅北口から徒歩4分で駐車場15台完備。土曜日も診療可能です。

0296-21-0123 [午前]9:30~12:30[午後]14:30~18:00 [休診日]木曜、土曜午後、日曜、祝日
記事の執筆・監修者プロフィール
大圃クリニック

院長

大圃 弘

1946年(昭和21年)に父が『大圃外科医院』を開院し、約70年にわたり、入院・手術の出来る病院として、地域医療に取り組んで参りました。

1967年には『大圃病院』、1994年に『大圃クリニック』と名称と診療体制を変更し、今まで同様に多くの患者様にご来院いただいております。

これからも患者様一人ひとりの健康と快適な生活を支えることを最優先に考え、地域社会に寄り添った診療ができるよう身近なかかりつけ医を目指して参ります。

資格

  • 日本消化器外科学会 認定医
  • 日本外科学会 認定医
  • 日本医師会 認定産業医
  • 日本医師会 認定健康スポーツ医